むくむく通信社アーカイブス



むくむく通信 VOL 006
2005年夏号
編集発行:むくむく通信社 発行人:中川繁夫
2005年7月1日発行
新しい生活スタイルの情報を集めて紹介・批評などをおこなっていきます
生活情報・アート情報・写真情報・文学情報・農業情報・その他諸々

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季刊むくむく通信 2005年夏号
目次
むくむくの話題-まるエコねっとわーく-
記事1 びわこほっと、まるエコ塾の話題
記事2 京都農塾の田んぼ
記事3 写真ワークショップ京都の話題
記事4 ネットワークすること
記事5 
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むくむくの話題
まるエコねっとわーく

  

むくむく通信社創立から1年が経ちました。
新しい時代の到来を予測して、その方向を考え示すことを目的としているむくむく通信社です。
むくむく通信社の提案として、まるまるエコロジーのネットワークを創ろう。

まるエコとは、自然をまるごと生活の現場へ持ち込もうとの発想。
人間の自然的な要素を十分に生かす生活態度を考えようとの発想です。
そういう人と人とのネットワークを作ろう!

人が生きていくのに必要な条件は二つあると思っています。
一つは、食べることと生殖活動、生存のための本能です
二つは、知的生産活動、共同するための本能です。

この基本条件を、自然という器のなかで考える。
そうして自分の生活スタイルをその器のなかに創りだす。
そのための知恵を交換し、ネットワークしていく連帯運動です。

現代社会のなかに生活をする私たちです。
現代社会は人にとって、様々な場面で閉塞しています。
また、まるエコ生活をしていくためには様々な困難があります。
まるエコ生活は、こころの開放をもくろみます。
逃れることのできない現実からの逃避ではなく、知恵と工夫の生活アレンジです。

それぞれの人に社会的条件があるから、均一ではありません。
そのためにも自分のいる場所を知り、そこからの生活アレンジをしなければならない。
学びの場の学校、生産手段を手に入れる、情報を発信、交換し共有していく。
このサイクルの場作りが必要だと思っています。

2005.5.9 nakagawa shigeo


記事1
びわこほっと、まるエコ塾の話題


滋賀県が-みらい創造への提案-をしています。
その提案がまとめられたのが次の題目です。

「湖国まるごとエコ・ミュージアム」づくり
〜自然・人・地域が輝く、暮らしや仕事のスタイル提案〜

この提案の中に、「情報ボックス」プロジェクトがあり、
ここに「まるエコ塾」を作ろうという話題です。


 
びわこほっと探偵局平尾局長さん 2005.5.26

まるエコ塾には、写真や文章を学ぶアート塾と食べ物料理塾が計画されています。
この塾長に、むくむく通信社主宰者中川せんせが指名されました。
具体的な開塾は2006年4月と想定している現在(2005.5.30)です。


記事2
京都農塾の田んぼ

 

 
田植え風景 2005.5.14

開塾3年目の京都農塾(京都・園部)では、
有機肥料を使い、無農薬で野菜つくりと米つくりをしています。
田んぼは約1反(300坪、1000平方米)
銘柄はコシヒカリ
機械を使わないで手植えです。
収穫の秋には、手刈りで天日干しします。
まあ、脱穀以降は機械に頼りますが、中心は手作り。

体験学習で沢山の人力だからできるのですが、
現代人生活に慣れてしまった私たちでは、
手間ひまかけるお米つくりは重労働ですね。

今年は、別にオーナー制で1反の田んぼをしています。
こちらの方は、減農薬で機械作業でやっています。
田植え前に除草剤を入れているので、除草の手間が要らない。

化学肥料や農薬については、何かと議論があります。
流れのコンセンサスとして、有機無農薬栽培が注目ですが、
体験的に云うと、これは現代農法としては大変な作業です。
いきおい生産者が大量生産のために、
機械を使い、化学肥料や農薬を使うことも心情として理解します。

まるエコ関連で云うと、有機無農薬で機械に頼らないで野菜や米をつくる!
でも、このことを実践していくには、
社会・経済の仕組みを変えていくことが必要だなと思います。

 
京都農塾の田圃 左・オーナー田圃 右・共同田圃 2005.6.18


記事3
京都写真学校
写真ワークショップ京都が開校しました

4月10日、写真学校/写真ワークショップ京都が開校しました。
昨年(2004.10)プレ開校して、月1回のセミナーを開講してきましたが、
2005年4月10日、写真表現を学ぶ綜合プログラムをもって開校しました。

京都写真学校のHP

   

   

   

   
2005.4.10、写真ワークショップ京都開校。4月、5月、6月のWS風景

写真ワークショップ京都の総合ゼミ&ゼミの第一期入学者は9人です。
技術修得はテクニカルレクチャーでおこない、
総合ゼミ&ゼミは、自分の写真を撮るテーマを導き出すのが中心です。

いわば写真作家を養成するワークショップです。
写真のテーマは、写真以外の領域から写真を眺めることで導かれます。
これまで、「写真を学ぶ」ということは、写真を作る「技術を学ぶ」ことと同義でした。
この技術なくして写真は作れないですが、それだけでも不可なのです。

写真ワークショップ京都の総合ゼミ&ゼミでは、この不可であることを理解します。
そのうえで、自分の写真を作る作業を、模索します。
写真を作るための様々な分野の現代的テーマを知って、
そのうえで、自分にあったテーマを見つけ出す。
考え、感じる、知性と感性を自分のものとしていく作業なのです、

「自立する」といいますが、同時進行する「まるエコ塾」と同様、
自分を見つめ、自分を発見し、自分を生きるための共同作業なのです。
写真ワークショップ京都は、このように仮説を立てて、学んでいく学校だと思っています。
2005.6.15 nakagawa shigeo



記事4
ネットワークすること
<人と人が交流しネットワークすること>

新しい時代の新しい生き方を考え実践していく。
その目標となる気持は、
日々暮らしていて楽しい、充実している、夢と希望が持てる、
という気持ちになれることです。

これは論理やシステム優先の発想から、個人の感情優先の発想です。
個人の幸福を追求してきた近代から現代の政治や経済の枠組み。
それに物質優先で、科学優先の枠組み。
その結果としての現代の生活現場があります。

この現代の生活現場での不義に気づいたとき、
ここで提案します「ネットワークすること」の必要が、
わかるのではないかと思います。


アート的ネットワークたより
むくむく通信社グループでは、現在、
あい写真学校&写真ワークショップ京都が具体的に活動しています。
また、あい文学校が具体的な活動準備に入っています。


写真WS京都のゼミ風景 2005.6


農的ネットワークたより
むくむく通信社グループが関連するところでは、
京都農塾、まるエコ塾があります。


京都農塾の田植え風景 2005.5


記事5
身体を養うお百姓 心を養うアート
<お百姓すること、アートすること>

総合文化研究の枠組みでは、生産と消費、発信と交流、
この二つの領域二つの系を、総合して研究することとしています。
個人が自立する、そのためのプロセスです。

生産と消費のサイクルは、自分の食べ物を生産し消費します。
自給自足、地産地消、そのようなキャッチフレーズで流通しています。
このような考え方の背景には、いくつかの抵抗概念があります。

その大きな抵抗概念は、グローバル化し、エコノミック化していくことへの抵抗です。
そこで、あらためて個人とはなにか、個人の自立の必要性がテーマになるのです。
グローバル化、エコノミック化の未来予測に、資本の集中、生産手段の集中があります。

この未来予測では、個人がますます流動化し、根無し草のような不安と従属を強いられる。
抵抗概念とは、このことへの抵抗で、個人を安定させ自立させようとすることなのです。

その抵抗概念を、具体的に実践していくムーブメントが、
表題のお百姓すること、アートすることなのです。
この実践を個人レベルで捉えて、地域&ネットワーク共同体に成熟させる。
まあ、基本的には、このように考えているのです。

食料生産が個人の手を離れ、アグリ資本によって生産手段を独占されます。
アート作品が第二貨幣として経済システムに組み入れられています。
この現状と未来予測の中では、個人の自立と解放はありえず、
個人の、資本への従属が顕著になる。

もちろん、自立とはどんな状態を云うのかとか、個人がどうあるべきか、と云った議論が、
同時並行的に行われていかなければならないのですが・・・

総合文化研究所では、カフェ&プレスの場を設定します。
カフェ&プレスとは、地域&ネットワーク共同体の中心となる場の概念です。
自立した個人が、生産に携わり、消費し、そんな情報を発信し交流する場。
このような機能を持った場を生成していこうと考えているのです。

ヒトには、身体と心が共存してあります。
自立する個人に必要なことが、お百姓をし、アートすることだと思うのです。
2005.6.20 shigeo nakagawa


編集後記
むくむく通信第6号です。この6号編集中に、写真学校/写真ワークショップ京都が開校し、
まるエコ広場がオープンし(7月9日)、その枠に「まるエコ塾」が開かれる。
いずれも学校機能なのです。
むくむく通信社の母体・総合文化研究所の根幹にある学校概念。
これを具体的な形とした学校の枠が出来る。
もちろん成果は、参加される個人の自覚によって計られるわけです。
まだまだ始まったばかりのことなので、全く評価は今後になりますが、
その成熟過程を報告していきたい。

農作業の現場、アート作業の現場。
京都農塾では、お米作りが始まり、写真WS京都では、写真作りが始まった。
実感として、かなり早いスピードで、現場が立ち上がったと思っています。

むくむく通信、塾・学校、それらの論評を共同で、とは思いつつ個人ペースで行っていることが、
一番のネック、弊害になりつつあるような現状だと思いつつあります。
2005.6.20 中川繁夫









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